mon nouveau
   defi   新たなる挑戦

 2010年11月29日(月) 18:30 開演
 リッツカールトンホテル大阪
   ザ・グランド・ボールルーム

Piano/吉田幸生(Band Master)
 Vaiolin/シーナきのはら
Drums&Percussion/西野欣哉
 Bass/子笹了水
Synthesizer Accordion/土井 淳




リッツカールトンホテル大阪は、
数多くの絵画やアンティーク、
装飾、思いの他こぢんまりと
した佇まいが、クラッシックな
貴族の邸宅のようでした。
洋さんの“
defi 新たなる挑戦”  
公演フライヤーの帽子の奥から
“見つめている先”を確かめよう
と今宵 
“ザ・グランド・ボールルーム”
には大勢のお客様が集いました。

♪ She 
  (洋さん)
♪ ナイト&デー 
  (洋さん、涼風うららさん、
  伊織はやとさん)
♪ モンスター 
  (洋さん)

洋さんの“挑戦”を感じさせる
とても印象的なオープニング
でした。
ほの暗いスモークの漂う舞台、
黒いドレスの後姿にスポット
ライトが当たり、白い背中が
浮かびあがります。 
ゆっくり振り返った洋さんの
歌は、映画
「ノッティングヒルの恋人」
の主題歌 
♪ She 
黒いロングドレスに一段と輝く
ネックレス、イヤリング、
ファーの付いたストール、
指先のない黒いロング手袋。 
大人の雰囲気でスローな
バラードをすてきなアレンジで
“〜♪さあ時が満ちた今
 静かに歩こう・・・”と。
心地よいビートを刻むドラムの
音に、イントロの韻をふむ
粋な歌声、溢れる愛を歌う
ラブソングに男役二人が
寄り添い、今から始まる
ステキな夜への思いが次第に
高まっていくようです。

ウエルカムトークと
今回のテーマ 
defi (挑戦)” 
の説明を間に挟んで
男役2人(涼風さん伊織さん)と、
舞台上で衣装替え。 
シックなドレスからシルバーと
黒のフリンジの付いたメタリック
なビスチェ、ホットパンツ、
ニーハイブーツ、今までにない
洋さんの凄い変身ぶりに会場が
ドッと沸き、“レディ・ガガ”の
♪ モンスター
♪ コンガ 
  (涼風さん、桜花昇ぼるさん、
  沙月梨乃さん、牧名ことりさん、
  伊織さん)
♪ キサス・キサス・キサス 
  (洋さん、沙月さん、牧名さん)
♪ エル・クンバンチェロ
  (全員)
シルバーの長ジャケット、
黒いパンツにブーツ、黒ミニ
ドレス衣装の5名がアップ
テンポの熱いラテン曲を
ノリノリでスピード感のある
OSKらしいダンスを
観せてくれました。
洋さんの歌で 
♪ キサス・キサス・キサス 
途中から娘役2人と楽しげに
踊ります。
♪ エル・クンバンチェ 
は洋さんの歌い出しに、
桜花さんそして全員が加わり
客席降り。
その陽気さ迫力に会場は熱く
包まれました。

洋さんが残り、今里哲さんを
紹介し、トークの後
♪ ラヴレボルーション
♪ ケネディ・ローズ

軽妙な今里哲さんのトークと
歌声は、時に激しく、哀しく、
又立ち止まった心に優しく
寄り添い、琴戦に触れる奥の
深い歌を聴かせていただき
ました。

♪ スマイル 
  (洋さん)
♪ Anything You can do
  (洋さん、桜花さん)
♪ キャラバン 
  (全員)
♪ 伝説のチャンピオン
  (桜花さん)
客席から登場した洋さんの
衣装は黒のパンツにシルバー
のタートル、刺繍飾りの
付いた赤の上衣。
♪ スマイル 
を歌う洋さんの中音部の
声の甘さ、温かさ、
伸びやかさはまさに
歌劇の男役!
また客席とのさりげない
交流は、洋さんならでは
の心遣いを感じます。
上衣は黒に刺繍飾りと色違い
でお揃いの衣装、
OSK現トップの桜花さんを
紹介。
OSK時代の思い出話、
そして共演した
「Asukaの嵐」から 
“河勝!”
“皇子さま” と2人の
セリフの再現は当時そのまま
の語感。
又、3拍子揃ったと言われ
ながらも4拍子目、お笑いの
センスがほしいと言う
桜花さんに、まずはモノマネ
が大切と
♪ Anything You can do
のアレンジで、洋さんが、
“汀さん”“美輪さん”
そして桜花さんが
“ドラえもん”“三枝さん”
はたまた、大谷先生まで
モノマネ、ダンスの振り真似
までOSKトップ同士の微笑
ましく、また軽快で楽しい
場面でした。

ヴァイオリンの印象的な
メロディから始まった
♪ キャラバン 
全員同じ黒のパンツ姿で
次々にフォーメーションを
変えて、ダンスバトルの
ような激しい振り
そしてスピード感、とても
見ごたえありました。
激しいダンスの後、しばし
息を整えて、
“洋さんをイメージして
”桜花さんのソロ  
♪ 伝説のチャンピオン 
客席降りもあり、さすが
包容力のある歌声でした。

♪ オペラ座の怪人
  (洋さん、沙月さん)
♪ シンク・オブ・ミー
  (洋さん、沙月さん)
♪ Me&My Girl
  (洋さん、牧名さん)
♪ オーバー・ザ・レインボウ
  (沙月さん)
♪ 最後のダンス
  (洋さん)
♪ ワン
  (全員)
オペラ座の怪人から2曲、
白いドレスの沙月さんと
黒燕尾にマント、仮面を
付けたファントムとの
ドラマティックな場面を。
 2曲目はクリスティーヌ
の恋人ラウル役で甘い
デュエット
舞台上でグリーンと黒の
ストライプの上衣に着替
えた洋さんは、一瞬で
陽気で気さくなビルに変身。
ピンクのドレスのサリー、
牧名さんはなんとも可愛
らしく輝いていました。
牡丹色のドレスの沙月さん、
ソロで
♪ オズの魔法使いから
1曲を歌い上げ、さすが
元OSK歌姫です。
鈍く光るロングコートの洋さん、
先ほどとは違い低い声で黄泉
の国トートの歌を。
次第に感情をあらわに激高
すろ凄みのある帝王でした。
全員同じ白のカッター、黒の
パンツ、帽子を持って
♪♪ コーラスラインより
♪ ワン
全員の声を揃えての歌、
ダンス、誇らしいような
笑顔、客席にその浮き立つ
感動が伝わってきました。

バンド演奏

♪ ジェラシー
  (洋さん、エンリケ・
  モラレスさん)
♪♪ エンリケ・モラレスさんの
  ソロダンス
♪ リベルタンゴ 
  (全員)
♪ タンゲーラ 
  (洋さん、エンリケ・
  モラレスさん)
今回の最大の“defi (挑戦)”は
女性役で本格的なタンゴを踊る
この場面でした。
ヴァイオリンの哀愁漂う
メロディの中、スカートが
幅広のフリンジになった赤の
衣装、銀色の細いヒールの
洋さんは、モラレスさんに
リードされてタンゴに
挑まれました。
やがて音楽は甘美で優雅な
流れに、寄り添い、見つめあい、
最後はリフトと、女性の
洋さんは想像以上にステキ
でした。
2曲目はエンリケ・モラレス
さんが帽子を手にソロダンス。
3曲目、全員黒のシャツに
スーツ、帽子の♪りべるタンゴ。
緊張感溢れる音楽にタンゴの
カッコよさ、男同士の妖しさ、
キレのよい振り、その緊張感、
まさに“ダンスのOSK”でした。
♪ タンゲーラ 
は、同じブラック
スーツのエンリケ・モラレスさん
と踊り始め、男同士のタンゴと
思いきや、モラレスさんは
洋さんの上衣、シャツを取って
投げ捨て、ラメのビスチェに。
優雅な♪ ジェラシーとは違う
男と女の挑戦的で激しい愛を
感じさせる、とても衝撃的で
セクシーなタンゴでした。
タンゴの振り付けのカロリーナ
先生は洋さんにタンゴが上手
くなるには
「女になるのよ」と言われた
そうですが、これからも
“情熱的でカッコいい男前の
女性”に挑戦し続けていた
だきたい!と思いました。

今里哲さんがピンクリボンの話、
黒の衣装に着替えた洋さん
からNPO団体の方に目録贈呈

♪ 見果てぬ夢 
  (洋さん)
♪ シング・シング・シング
いよいよ最後  
♪ ゆめ・・・ 
語るように歌い出した洋さん。
心期した思いが次第に強く
なってあふれ出す・・・
この公演に至る洋さんの心が
伝わってくるようでした。

OSK関係メンバー、
バンドメンバー、タンゴの
カロリーナ先生、振り付け
の大谷先生の紹介もあり全員の
♪ シング・シング・シング
で陽気に盛り上がりました。

♪ Let Me Try Again
鳴り止まない拍手に、
まっ白なスーツにゴールドの
ストールの洋さんのアンコール
曲はフランク・シナトラの名曲
♪ Let Me Try Again
愛元さんによる歌詞と洋さんの
しっとりした歌声はこれからの
“挑戦”さえ感じさせます。

目の離せない充実した2時間
近くのディナーショーでした。
終始、すばらしい音楽を演奏
してくれた吉田幸生バンド、
OSK現トップコンビ、
OSKOGとの共演、
今里哲さんの歌、トーク、
エンリケ・モラレスさんの
タンゴと実に盛りだくさん
でした。
開演時には後方に
現OSKメンバー、後輩が
揃って観劇され、先輩として
もとても嬉しかったのでは、
と思いました。
OSKを卒業され色々な
舞台を経験され、いつも
一生懸命挑まれている様子
はその公演から垣間見えます。
フライヤーにある 
“新たなる挑戦
希望にみちた洋あおいが
ここに!”
の言葉を実感した
ディナーショーでした。

次なる“挑戦” は
3月11日〜13日 
大丸心斎橋劇場 
作・演出 北林佐和子さんの
洋あおいpresents(自主公演)
「七つの顔をもつ龍馬」に
期待がふくらみます。












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