日時・場所・公演名 2015年2月20日〜22日
全5回

大丸心斎橋劇場

OSK日本歌劇団OG公演

THE BRILLIANT STARS






★ 感 想 ★

企画 SETSUKO
演出・振り付け 大谷盛雄

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1部 
 日舞「花待人」


♪獅子 (安希さん 波輝さん)
♪花待人 (全員)
♪ソーランロック (全男役)
☆照明の落ちた会場に響く太鼓の音、 やがて上手明かりの中に
 白頭の獅子(波輝さん)、そして
 赤頭の獅子(安希さん)が登場。
勇壮な舞、力強い毛振りに拍手が沸く 中OSK OG公演が始まりました。





☆暗転からいっせいに照明が入り、 舞台には桜の花びら模様の着物に 桜の小枝を手にしたメンバーが 勢ぞろい。
 沙月さんの歌に ♪ハイハイと入る合いの手が晴れや かで春の到来を思わせます。
顔が自然にほころびニコニコしてしまう、 しあわせ感満載の総踊りでした。


☆片袖を抜いた男たちが残り
♪ソーランロック
先ほどの膝を合わせ、すり足の日舞と は正反対、膝を大きく開き、足で 大地を力強く踏む直線的な男舞に 圧倒されました。
 裾を割ってパワー全開で激しく 踊っても着付けが全く乱れない 洋さんに思わず凄い!
と感心しました。


♪風の盆恋歌
(有希さん・沙月さん月川さん・
ゆめのさん・雪乃さん)
♪殺陣A  黒田節
 (洋さん・奈ツ城さん・涼風さん・
 友麻さん・安希さん・波輝さん)
♪殺陣B  ABとも殺陣 功刀明さん
☆未練の残る女の内掛けをまとい
♪風の盆恋歌 を歌う男(有希さん)と お引きずりの着物の女(沙月さん)の 舞はしっとりと艶やかな大人の恋。
OGならではの場面でした。


☆萌黄色の着物に淡い色の袴、長い 槍と朱色の杯を持ち居住まいを正して 一礼。
 黒田節を歌いながら舞い、後方に 迫る刺客を翻弄し、槍を回しての 大立ち回り。
☆途中から刀二本に持ち替え、舞台 狭しと殺陣場面へ、静から動への展開 が鮮やかで  実にカッコよくかつ美しく決まって いました。
 萌黄色の袴姿、素敵にお似合いでした。
一分の隙無く着るというのは歌劇の 当たり前でしょうが、それ以上にしっ とりと着こなされ見惚れました。
 登場して舞台中央へ進むところから、 黒田節はもちろん殺陣の激しい動きと、 どの瞬間を切り取っても美しく、 絵になります。
 張り詰めた空気を創りつつも気負い なく、自然体で、ずっと心に残る 黒田節でした。








♪安来節  振り付け 奈良田百合さん
♪民謡メドレー
♪深川マンボ
 (洋さん 沙月さん)
☆舞台は一転、沙月さんの歌におかめと ひょっとこの面をかぶった男女の ユーモラスな場面に変わり、 民謡メドレーに繋がります。
 会場の手拍子も賑やかにホッとする 場面でもありました。

☆リズムにのって軽快に洋さんと沙月さん の深川マンボ。
 息が合った抜群のキレに、粋なお二人の 風情に見入りました。



♪さくらさくら
 振り付け 奈良田百合さん
 (奈ツ城さん・涼風さん・高帆さん・
 月川さん・ゆめのさん・雪乃さん)
♪ボレロ  (全員)
☆文を読む女、日傘をさす女、扇子を 持つ女、3組の男女の夫々の恋模様を 踊るのですが 着物の上に羽織ったオーガンジーの ように淡い乙女の夢(恋)を思わせ ました。

☆圧倒的なボレロの音楽に、水色の 着物に黒の衿が印象的な衣装で踊り ます。
 特徴的な振りがくり返され、真剣な 表情のOGたちにこの舞台に懸ける思い を感じる場面でした。





2部洋舞 
 「It’s Show Time」


♪TANGO  (全男役)
♪Sing Sing Sing 
 (洋さん、沙月さん・ 奈ツ城さん・
 涼風さん・安希さん、波輝さん)
♪男と女
 (有希さん・高帆さん・友麻さん・
 月川さん・ゆめのさん・雪乃さん)
☆黒のスーツにプレーンな白シャツの 洋さんがスポットの中に、洋さんの ステップに呼応する波輝さん。
 ピアソラの
♪ブエノスアイレスの冬 
にのって踊る男たちだけのTANGO。
 とにかくカッコいい!
舞台前方に進み出てナルシスティック にポーズをとり、真っすぐ視線を決めて くる
 男たち、これこそ歌劇の醍醐味!

☆サスペンダーに白シャツ
それに帽子の男たちとキラキラ輝く スリットドレスの女、 4人のカッコいい男たちの中に一人 男前のイイ女がという並びが最高です。
 仲間たちが集まって
♪Sing Sing Sing のリズムにのって一人 歌って踊ってワイワイさわいで・・・
 おしゃれな映画のワンシーンのよう でした。

☆ティアードスカートがカワイイ女の子 とラフな衣装の男役のダンス。
 日舞の♪さくらさくらの乙女とは違い ちょっとセクシーな3組のダンスでした。


♪Happy (全員)振り付け 中村ゆみさん
♪ロック (全員)振り付け 中村ゆみさん
♪トークコーナー 
 (洋さん、有希さん、友麻さん、波輝さん)
☆この2曲はOSKOGの中村ゆみさん振り 付けの場面でした。
一人また一人とラップのワンフレーズを 歌いながらメンバー登場、
 ♪Happy?という問いかけに手拍子で 呼応する客席、会場一体となって 盛り上がりました。
☆盛り上がったまま♪ロックに突入。
洋さんは赤のジャケットにブーツ、 他のメンバーも夫々ラフな衣装で ロックのビートにのって弾けるように、  ダンス、ダンス、ダンス!・・・
☆トークに突入という言葉がふさわしい ほど、息を整える間もなく このコーナーへ。
 テーマが1公演ごと変わりテンポの よいQ&Aは上級生が下級生をイジル感も あり?爆笑場面も、もっと聞きたい トークコーナーでした。


♪エストレリータ
 振り付け 伊賀裕子さん  (沙月さん・月川さん・
  ゆめのさん 雪乃さん)
♪スパニッシュ(グラナダ)
 (洋さん・有希さん・高帆さん・
 友麻さん・安希さん・月川さん・
 ゆめのさん・雪乃さん)
♪デュエット
 (洋さん・千爽さん)
☆スミレ色のスリットドレスにファーの
ストールを肩に、
 沙月さんの歌
♪エストレリータ。
 女性3人が優雅な羽の扇を揺らし星空を 背に舞う夢のような舞台。
 唯一伊賀裕子さん振り付けの場面 でした。

☆赤に黒のスパニッシュ衣装のダンサー、
 洋さんは白の上下に空色のフリルブラウス。
 トップお披露目公演
「エル・アモール・グランデ」で階段を 降りながら高らかに 歌った歌 ♪グラナダ は公演とともに 忘れられない1曲です。
 今回再び ♪グラナダ に出会え、歌と ダンスに思いがめぐってきました。

☆洋さんを相手に解き放たれたかのように、
 フラメンコの掛け声もかっこよく踊る
 空色のロングドレスの千爽さん。
 なんとも楽しげに嬉しげに目を合わ踊る
 二人にOSK時代のデュエットダンスが
 思い出されます。


♪ミュージカルメドレー
♪DYING OF THE LIGHT
 (洋さん)
☆♪エニシング・ゴーズ
 ♪ハロードーリー等
ミュージカルの 名曲が歌われました。

☆音楽というより破壊音や叫びのような 電気的な音、ゲーム音楽でしょうか。
 その中に登場しダンスのステップを踏む 黒エンビの洋さん。
 チラシコピーの「革新」の言葉が浮かび ます。
どのタイミングで?
どうカウントして?
 心象風景?
 興味が尽きない場面でした。


♪フィナーレ(Stop Me)
 いよいよフィナーレ
総スパンの黒く輝く上着の洋さん、
♪Don’t stop me〜 とどこまでも 明るく、空高く舞いあがる歌は洋さんに よく似合います。
 公演をやりきった喜びと更に上を目指す 思いが伝わってくるような心地よい歌 でした。

この公演の始まりはOSKを愛してやまない SETSUKOさんの企画によるもの。
近劇の公演を楽しみにしていたそうです。
「楽しいショーを作りたい」という SETSUKOさんの夢は私たちに素晴らしい 贈り物をくださいました。
“日舞と洋舞の本格的な公演”はOGたちの 現役時代を彷彿とさせ、私の夢さえ実現 させてくれました。
また演出・振り付けの大谷盛雄さんの世界、 まさに”大谷ワールド“を堪能させていた だき幸せ感いっぱいです。
公演前にはお稽古の情報が垣間見られ期待が 膨らむ毎日でした。
そして今回更にレベルアップした舞台を 見せていただき感激です。
これからもOGならではの、大人の魅力を 持った舞台を期待しております。











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